2010年06月
2010年06月28日
2010年06月23日
鰹の塩辛
今日は大学でのお仕事が休講になったので、自宅でパソコンをたたいて、論文と去年採用してもらった助成事業の報告会が来月あるので、そのパワーポイントを作成していました。たまに平日に自宅で仕事をするとなぜだか申し訳ない気がします(笑)。
そんな日のお昼ごはんは、鰹の塩辛を炒めたチャーハンをつくりました☆
←鰹の塩辛チャーハンです☆
作り方はシンプルで、熱したゴマ油にかなり細かくみじん切りにした玉ねぎ(もしくは長ネギ)を入れてしんなりしてきたら、鰹の塩辛をいれ、最後に卵をいれて完成です。
鰹の塩辛は日本有数の鰹の漁獲高で知られる焼津産のもので、塩と鰹だけで漬け込んで熟成させて作り、とても旨味成分があります。つくづく、日本の食文化は発酵、熟成、醸造といった目に見えないものとのコミュニケーションの高さによって作られてきたんだなぁと思います。
そうして出来上がったチャーハンは、鰹の塩辛がゴマ油の香ばしさ、玉ねぎの自然な甘味、卵のまろやかさとマッチしてとても美味でした☆
暑い日に熱いチャーハンを食べて、さらに熱くなって研究に励めました☆(昼食後の若干の昼寝を通じて、笑)。
そんな日のお昼ごはんは、鰹の塩辛を炒めたチャーハンをつくりました☆
←鰹の塩辛チャーハンです☆
作り方はシンプルで、熱したゴマ油にかなり細かくみじん切りにした玉ねぎ(もしくは長ネギ)を入れてしんなりしてきたら、鰹の塩辛をいれ、最後に卵をいれて完成です。
鰹の塩辛は日本有数の鰹の漁獲高で知られる焼津産のもので、塩と鰹だけで漬け込んで熟成させて作り、とても旨味成分があります。つくづく、日本の食文化は発酵、熟成、醸造といった目に見えないものとのコミュニケーションの高さによって作られてきたんだなぁと思います。
そうして出来上がったチャーハンは、鰹の塩辛がゴマ油の香ばしさ、玉ねぎの自然な甘味、卵のまろやかさとマッチしてとても美味でした☆
暑い日に熱いチャーハンを食べて、さらに熱くなって研究に励めました☆(昼食後の若干の昼寝を通じて、笑)。
2010年06月22日
2010年06月11日
思考のインフラストラクチャー
6月になってぐっと日が長くなり、なんだか一日がとても長く感じるこの頃です。ほんとは梅雨の長雨で外に出れない時に研究室に閉じこもってしたかった論文、研究助成等々の執筆を締め切りの関係上、2週間ほどずっと取り組んでいました(当然ですが…)。無事にいろいろな方々のご協力を得て、何とか完成させて提出することができてホッとしています。ありがとうございました☆
そのような中、先日、参考資料を見るために奈良の大和郡山市にある市立図書館に足を運んだ折に、素敵な出会いがありました。大和郡山市図書館は、併設して喫茶店があり、外にテラスがあるのですが、その席に「バカの壁」や「死の壁」の著者で高名な養老孟司先生が座っておられたのです。トレードマークの眼鏡をはずして本を読んでいたのですが、お顔は拝見したことがあり、間違いなく養老先生だったので、お邪魔と思いながらもご挨拶をさせて頂きました。そしてとても気さくにお話をさせて頂きました☆
お話を聞かせて頂くと、図書館に併設している市民ホールでの講演会があるということで来県されていたとのことで、講演前の貴重なお時間の中でしたがいろいろとお話をさせて頂きました。
特に盛り上がったのは(一方的にですが、笑)、奈良についてのお話でした。養老先生に奈良についての印象を聞いたところ「ちょっとわきにおかれた感じですよね」というお話をされて、その後に、奈良と京都について聞いてみると、「京都はね、新幹線が通っていますよね」というお話をされて、奈良と京都との違いについて、「現代社会(高度な産業社会)」と「つながっているか」、「つながっていないか」ということについてに焦点をあててお話をされていると感じました。そして「つながっていないことは決して悪いことではない」と。
そして奈良についていろいろとお話をしていて、養老先生は奈良にはよく来られてるというお話をしてくれました。そこで僕が何故ですか?と尋ねると、奈良公園付近でしか見られないという「ルリセンチコガネ」を探しによく来県されるとおっしゃっておられました。
←ルリセンチコガネです。奈良公園に生息するのは、鹿の糞を食料としているからとのこと☆(写真引用url:http://erbaf.blog95.fc2.com/blog-entry-217.html)恥ずかしながら初めて知りました…。
そうした話題に続いて、現在、奈良県で行っている1300年祭のお話に移り、その中で養老先生が大和西大寺を通って大和郡山に入ったという経緯の中から、大和西大寺付近を例に挙げて「ちょっとごちゃごちゃしている」という話をされていました。
ご存知の方も多いと思いますが、1300年祭のメイン会場となる最寄り駅は近鉄大和西大寺駅で、そこから歩いて平城宮跡まで行く事ができます。しかしながら、結構ごちゃごちゃしているのです(苦笑)。さらに、会場の中もけっこうごちゃごちゃしています(苦笑)。
こうしたお話を聞いていて、ふと思ったことは、先月の初めに平城宮跡で行われた平城遷都祭2010の開催期間中(5月1日、2日)に行われた「大和・食の体験館」での出来事です。僕は「大和・食の体験館」に運営スタッフ(といっても大したことはしていませんが)として参加していました。
←大和・食の体験館で提供された「万葉プレート」です。
←ここから…
←スタッフで詰めていきました☆
←万葉プレートの中身を、食の歴史・文化、そして万葉集と交えて紹介しています。とても万葉プレートと共に、とても好評でした☆
当日はとても盛況で、県内外から多くの方々が大和・食の体験館をはじめ、平城宮跡の会場に訪れておられました。そうした中で、会場でお仕事をさせてもらっていると、大阪から来たという小さなお子さんを連れたご夫婦が「東大寺に行くにはどうしたらいいですか?シャトルバスでいけますか?」とあるスタッフに尋ねていました。尋ねておられた時の時間帯は15時頃。奈良市内の交通事情に詳しい方はご存知のとおりですが、休日の奈良市内の中心部は渋滞がかなり確率で起きています。
そうした中で、東大寺まで平城宮跡からのシャトルバスを利用するとすれば、シャトルバスでJR奈良駅までいき、そこから歩いて、もしくはバスを乗り継いで向かうという手段か、タクシーで直接向かうというのが一般的です。
しかしながら、先述したように奈良市内は渋滞の可能性が高い。そこで、そのスタッフはご夫婦に「どのようにして来られましたか?」とお話を聞いて、平城宮跡までは近鉄電車を使って大和西大寺駅で降りて歩いてきたとお話され、それを聞いたスタッフは「それでしたら、渋滞で車関係は厳しいと思いますので、大和西大寺駅から奈良行きの電車に乗って、近鉄奈良駅で降りて歩くのが一番はやいと思います」とお話されて、ご夫婦の方も快く採用(?)して駅に向かって行かれました。
僕はこのスタッフをみて「すごいなぁ」と後日再度思いました。「後日」というのは、イベント終了後の報道で平城宮跡へ訪れた人々はかなり多かったのですが、そのほかに訪れた人々が例年より減ったということを聞いたからです。その原因はいろいろとあると思います。例えば、交通の連携などがその代表だと思いますし、実際、そういう指摘もありました。けど、そうしたことを聞いた時に、ふと思ったのは、シャトルバスなどの交通のインフラ整備はもちろん必要なのですが、それ以上に「思考のインフラ」が整備されきれていなかったのかなぁと思ったのです。
思考のインフラ(造語ですが…)は相手の状況(お一人か、ご夫婦か、学生か、お子さん連れか、ご年輩等)に合わせて、尋ねられた時間帯、奈良市内の交通状況、目的地までの最適最速ルートを導き出し、それを優しく具体的にプレゼントするという相手の立場に立った力です。当日の会場では、開催して日も浅かったこともあると思いますが、多くのスタッフがまだ不慣れな事が多く、思考のインフラが整備されていなかったように思ったのです。
もちろん、こうしたことを行うには、知識はもちろんのこと相手の方の状況や奈良市内の状況も察知して的確に発することができる力が要ります。こういう形にみえないことを形として見せていくことが奈良の観光に求められていると思いました。
「現代社会(高度な産業社会)」では、形があるものやだれもが見れるものに価値や評価が傾きがちですが、こうした見えないことに力を傾けることと、傾けることができる環境を事前に準備してしっかりと作っていくことが大事だと思います。
先述した「ごちゃごちゃしている」というのは、こうした人々の思考のインフラがまだ整備しきれていなくて、その結果、そうした印象を与えているのではないのかなぁと思うのです。
奈良の魅力をハード・ソフト面からしっかりじっくりと整備していくことの大切さを客観的な視点から改めて示唆してくれて気がしました。養老先生、講演前の貴重なお時間をありがとうございました。
そのような中、先日、参考資料を見るために奈良の大和郡山市にある市立図書館に足を運んだ折に、素敵な出会いがありました。大和郡山市図書館は、併設して喫茶店があり、外にテラスがあるのですが、その席に「バカの壁」や「死の壁」の著者で高名な養老孟司先生が座っておられたのです。トレードマークの眼鏡をはずして本を読んでいたのですが、お顔は拝見したことがあり、間違いなく養老先生だったので、お邪魔と思いながらもご挨拶をさせて頂きました。そしてとても気さくにお話をさせて頂きました☆
お話を聞かせて頂くと、図書館に併設している市民ホールでの講演会があるということで来県されていたとのことで、講演前の貴重なお時間の中でしたがいろいろとお話をさせて頂きました。
特に盛り上がったのは(一方的にですが、笑)、奈良についてのお話でした。養老先生に奈良についての印象を聞いたところ「ちょっとわきにおかれた感じですよね」というお話をされて、その後に、奈良と京都について聞いてみると、「京都はね、新幹線が通っていますよね」というお話をされて、奈良と京都との違いについて、「現代社会(高度な産業社会)」と「つながっているか」、「つながっていないか」ということについてに焦点をあててお話をされていると感じました。そして「つながっていないことは決して悪いことではない」と。
そして奈良についていろいろとお話をしていて、養老先生は奈良にはよく来られてるというお話をしてくれました。そこで僕が何故ですか?と尋ねると、奈良公園付近でしか見られないという「ルリセンチコガネ」を探しによく来県されるとおっしゃっておられました。
←ルリセンチコガネです。奈良公園に生息するのは、鹿の糞を食料としているからとのこと☆(写真引用url:http://erbaf.blog95.fc2.com/blog-entry-217.html)恥ずかしながら初めて知りました…。
そうした話題に続いて、現在、奈良県で行っている1300年祭のお話に移り、その中で養老先生が大和西大寺を通って大和郡山に入ったという経緯の中から、大和西大寺付近を例に挙げて「ちょっとごちゃごちゃしている」という話をされていました。
ご存知の方も多いと思いますが、1300年祭のメイン会場となる最寄り駅は近鉄大和西大寺駅で、そこから歩いて平城宮跡まで行く事ができます。しかしながら、結構ごちゃごちゃしているのです(苦笑)。さらに、会場の中もけっこうごちゃごちゃしています(苦笑)。
こうしたお話を聞いていて、ふと思ったことは、先月の初めに平城宮跡で行われた平城遷都祭2010の開催期間中(5月1日、2日)に行われた「大和・食の体験館」での出来事です。僕は「大和・食の体験館」に運営スタッフ(といっても大したことはしていませんが)として参加していました。
←大和・食の体験館で提供された「万葉プレート」です。
←ここから…
←スタッフで詰めていきました☆
←万葉プレートの中身を、食の歴史・文化、そして万葉集と交えて紹介しています。とても万葉プレートと共に、とても好評でした☆
当日はとても盛況で、県内外から多くの方々が大和・食の体験館をはじめ、平城宮跡の会場に訪れておられました。そうした中で、会場でお仕事をさせてもらっていると、大阪から来たという小さなお子さんを連れたご夫婦が「東大寺に行くにはどうしたらいいですか?シャトルバスでいけますか?」とあるスタッフに尋ねていました。尋ねておられた時の時間帯は15時頃。奈良市内の交通事情に詳しい方はご存知のとおりですが、休日の奈良市内の中心部は渋滞がかなり確率で起きています。
そうした中で、東大寺まで平城宮跡からのシャトルバスを利用するとすれば、シャトルバスでJR奈良駅までいき、そこから歩いて、もしくはバスを乗り継いで向かうという手段か、タクシーで直接向かうというのが一般的です。
しかしながら、先述したように奈良市内は渋滞の可能性が高い。そこで、そのスタッフはご夫婦に「どのようにして来られましたか?」とお話を聞いて、平城宮跡までは近鉄電車を使って大和西大寺駅で降りて歩いてきたとお話され、それを聞いたスタッフは「それでしたら、渋滞で車関係は厳しいと思いますので、大和西大寺駅から奈良行きの電車に乗って、近鉄奈良駅で降りて歩くのが一番はやいと思います」とお話されて、ご夫婦の方も快く採用(?)して駅に向かって行かれました。
僕はこのスタッフをみて「すごいなぁ」と後日再度思いました。「後日」というのは、イベント終了後の報道で平城宮跡へ訪れた人々はかなり多かったのですが、そのほかに訪れた人々が例年より減ったということを聞いたからです。その原因はいろいろとあると思います。例えば、交通の連携などがその代表だと思いますし、実際、そういう指摘もありました。けど、そうしたことを聞いた時に、ふと思ったのは、シャトルバスなどの交通のインフラ整備はもちろん必要なのですが、それ以上に「思考のインフラ」が整備されきれていなかったのかなぁと思ったのです。
思考のインフラ(造語ですが…)は相手の状況(お一人か、ご夫婦か、学生か、お子さん連れか、ご年輩等)に合わせて、尋ねられた時間帯、奈良市内の交通状況、目的地までの最適最速ルートを導き出し、それを優しく具体的にプレゼントするという相手の立場に立った力です。当日の会場では、開催して日も浅かったこともあると思いますが、多くのスタッフがまだ不慣れな事が多く、思考のインフラが整備されていなかったように思ったのです。
もちろん、こうしたことを行うには、知識はもちろんのこと相手の方の状況や奈良市内の状況も察知して的確に発することができる力が要ります。こういう形にみえないことを形として見せていくことが奈良の観光に求められていると思いました。
「現代社会(高度な産業社会)」では、形があるものやだれもが見れるものに価値や評価が傾きがちですが、こうした見えないことに力を傾けることと、傾けることができる環境を事前に準備してしっかりと作っていくことが大事だと思います。
先述した「ごちゃごちゃしている」というのは、こうした人々の思考のインフラがまだ整備しきれていなくて、その結果、そうした印象を与えているのではないのかなぁと思うのです。
奈良の魅力をハード・ソフト面からしっかりじっくりと整備していくことの大切さを客観的な視点から改めて示唆してくれて気がしました。養老先生、講演前の貴重なお時間をありがとうございました。